ゼネコンとは?いまさら聞けない疑問を解説

建設会社のことをゼネコンって一般的には言いますが、みなさんゼネコンのことをどのくらい知っているのでしょうか。

そもそも何の略?

どんな仕事をしているの?

街の工務店と何が違うの?

ハウスメーカーとはどう違うの?

悪いことしてるんじゃないの?

こんな感じの色んな疑問があると思います。

しっかり解説しますので、ゼネコンに対する間違った認識が少しでもなくなれば良いと考え、この記事を書いています。

はじめに

前提として、ゼネコンは世間的には好感を持たれにくい企業です。

この記事を読んでいるみなさんもあまり良い印象を持っていないのではないでしょうか。たぶん建設業の人ですらあまり良い印象を持っていないでしょう。

談合とか、再開発で街を破壊とか、作業員が事故で亡くなったとか、道路に大きな穴を空けたとか、杭が傾いていたとか、そういう悪い部分ばかりメディアは報道します。

立派なビルができた、素敵なホテルができたという話題になるとデベロッパーや役所が出てきてゼネコンは報道されません。

建築主はお金を出している立場なので良い報道の時出てくるのは当たり前ですが。

設計したのに、施工したのにその事実は世間にはあまり知られないまま建物がオープンしていくところがゼネコンの悲しいところです。

みなさんが利用しているホテル、オフィスビル、駅前商業施設、マンション、橋、新幹線、これらすべてがゼネコンによって建設された建造物です。

建設業はすべての産業の根幹であり、この中枢を担うのがゼネコンです。ゼネコンに興味を持つと街を歩くのが少し楽しくなるかもしれません。

そもそもゼネコンとは?

ゼネコンはGeneral Contractor の略です。

日本語訳では総合建設会社という風に訳されます。

簡単に言うと、建設工事を一括して請負って建てますよってことです。元請け会社とも言います。

建造物というものなら何でも建てられますが、ゼネコンが扱う建物の規模が大きい理由はがコストがかかるからです。

何でも建てられる組織体制にしていたら当然人もたくさん必要で、難しい技術や大きな機材を擁しているので工事価格は高いです。

小さい建物なら地元の小さい会社のほうが圧倒的に安く建てられますから、ゼネコンが手掛ける建物は大規模になりがちです。

ここで肝心なのは、ゼネコンが行う業務は工事そのものではなく、役所の手続き、建設計画や業者の手配などということです。

実際に建設現場で手を動かすのは手配された別会社ということになります。

一つの建設現場にはかなりの種類の専門業者が入っています。

杭、鉄骨、コンクリート、外壁、間仕切り、塗装、クロスなど建築物を構成する要素一つ一つを別業者が行っていると考えてください。

ゼネコンはこれらを一括して手配し、建築する順序を考え、現場を指揮し、品質を管理します。

究極的な話をするとゼネコンがいなくても建物は建てられますが、膨大な業務を行うことになるので、不可能でしょう。コストも上がります。

設計もするのが日本のゼネコン

建築分野においてゼネコンは工事以外に設計も行います。海外では設計者と施工者は分けられるのが当たり前になっていますが、日本では違います。

設計から施工まで一社でやってしまいます。

一社でやることで、建築主はすべて同じ会社と打ち合わせすればよくなりますし、施工側の意見が設計段階から取り入れられることで、無理のない工事が可能となり工期の短縮、品質の向上が見込めます。

設計料も設計事務所ならこの金額で!と決められますが、ゼネコンなら工事も合わせていくらという世界なのでコスト的にもメリットは大きいです。

ただ、工事中の監理の目が甘くなりがちという欠点や、設計事務所が設計した時ほどあっと驚くデザインにはなりにくいという点もあるので、設計は設計事務所に依頼する建築主も多いです。

また、傾向としてゼネコンの規模が大きくなればなるほど設計部隊の能力が高く、設計施工物件の割合が高くなります。

大手ゼネコンの設計部は建設業界最高の知的サラリーマン集団といえるでしょう。

また、土木についてもゼネコンは設計部隊を抱えていますが、土木の設計は建設コンサルと呼ばれる企業が行うことが多いです。

ゼネコンの事業は建設工事だけ?

ゼネコンの事業は大きく三つに分けることができます。

・建築工事

・土木工事

・開発事業

この3本柱がメインの会社がほとんどです。

建築工事が得意な会社、土木工事が得意な会社など色々ありますが、どの企業も建設事業が売り上げの大部分を占めます。

開発事業は自社で土地を買い、ビルを建てて運営するというようなものです。

簡単に言うと三井不動産などのデベロッパーの仕事もゼネコンでやってしまおうという事業です。

開発事業は大手ゼネコンがどんどん拡大していっていますが、売り上げに対する割合が高い会社でも10%程度です。

やはり建造物を建ててこそ収益があるわけなので、景気が落ち込むと建設需要が一気に減り儲からなくなるのがゼネコンの常です。

土木と建築ってどう違うの?

土木社会インフラのことを指します。道路、橋、トンネル、ダム、地下鉄、新幹線、埋め立て地など皆さんが生活する上で必要となってくる建造物や土地のことです。

建築は決められた敷地に建てられる箱のことを指します。家、駅、オフィス、病院、学校などが建築です。

例えば空港を例にすると、空港の埋め立て地、滑走路などは土木工事でそこに建てられるターミナルが建築工事です。

ですから、空港を建設するときは滑走路を造る会社とターミナルを造る会社は別のことが多いです。

どんな会社があるの?

世の中にはたくさんのゼネコンがありますが、代表的なところは一社ずつ記事にして解説していますので、下記リンクから確認してください。これほど網羅的にゼネコンを解説しているサイトは少ないので

必見です!

ハウスメーカーとゼネコンは違うの?

ハウスメーカーは設計も施工も一括で請け負うという点では同じですが、住宅専門です。

全然違うのは

エンドユーザー向けのビジネスである

モデルハウスがあり、ある程度決まった規格の中で客要望を取り入れて組み立てるだけ

という点です。

ゼネコンは物件一つ一つが全く違う建造物を造るのに対してハウスメーカーはある程度規格化している分コストが安く、エンドユーザーは家を建てやすいです。品質も安定します。

建築家に設計を依頼して、ゼネコンで家を建てるとおそらくハウスメーカーで同規模の家を建てる金額の倍では済まないくらいコストがかかります。でもその分オンリーワンでかっこいい家にはなります。

また、ゼネコンとハウスメーカーともに工事を実際に行うのは手配した別会社となります。

街の工務店とは違うの?

街の工務店と呼ばれる会社は小規模で個人宅を建てる業務を行っている企業を指すことが多いです。

設計もしてくれます。

ハウスメーカーのように量産体制があるわけではないので、一品一品作る感じはゼネコンに近いですが、会社の規模が小さいので個人宅くらいしか請け負えるものがありません。

その分融通が利くのでハウスメーカーより、色々注文を付けたい人は工務店に頼むといいかもしれません。

ゼネコンとの違いは規模だけで、街の工務店が大きくなってゼネコンになった会社もいくつかあります。

例えば現在はスーパーゼネコンと呼ばれる竹中工務店も江戸時代は街の工務店です。(とはいえ江戸時代にゼネコンはありませんが)

工務店という言葉は竹中工務店が日本で初めて使ったと言われています。

悪いことしてる集団なんじゃないの?

ゼネコン=社会の悪者という印象を持っている人は意外と多いです。

それは談合など、悪い報道の時しかゼネコンはメディアに登場しないからです。

あとは下請け業者にダンピングするとかですかね。よくネットニュースになったりします。

実際リニア受注で談合がありましたし、下請けに無理を言うのはいつものことですが、悪事を働くわけではありません。

むしろ国民の生活が豊かになる施設を実際に汗を流して造っている企業です。

談合の話はまた記事にできたらよいのですが、リニアのような超大規模国策工事は大手ゼネコンがやるしかない工事なので、超格安で建設しようとするJRに対して大手が結束したいう背景があります。何もゼネコンだけが悪いわけではありません。

誰もお金にならない仕事はしたくないですよね。

ゼネコン社員はみんな普通のサラリーマンです。

まとめ

ゼネコンのことを全然知らなかった人もこの記事を読んで少しは理解できたのではないでしょうか。

私が1番伝えたいことは

建設業は全産業の基礎となる産業であり、ゼネコンはその中心で、人々が豊かに暮らすために雨の日も雪の日も休日さえも工事をしているということです。(休日出勤は悪しき習慣ですが)

さらに詳しく業界のことが知りたくなったらゼネコン各社の紹介ページを読んでみてください。

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